シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2015/07/23

Newer Technology



7月3日のAutomotive News Europeで興味深い記事がでている。
ハイドロニューマティックは現行のC5で終わりということで嘆いている往年のシトロエンファンは多いはず。
しかしCEOのインタビューによると「古い」ハイドロニューマティックの技術は捨てて、革新的な技術で快適な乗り心地を提供するというものらしくいわゆる発展的解消。

一体どんなものなのでしょうか?
電子制御のエアサスではもはや新しくないし、コストが相当なものになるでしょう。
まさかエアーポンプ式やハイドロラスティックの発展とも思えないし。

私の勝手な予想ですが、複数のコイルばねとスタビライザーを用意して路面からの入力に応じてリンクを電子式に切り離したり繋いだりするコイルばね版のハイドラクティブⅢのようなものに落ち着くのではないかと想像しますがどうでしょう。
どんな技術か?再びこの領域で世界をリードできるのか?想像してみるだけで楽しいです。

2015/07/22

五感センサー


お休み中のGS。
日本の夏は空冷エンジンのGSには過酷な環境です。
と言っても今年は本国フランスも暑いようで、ツール ド フランスの中継を見ていると連日35℃を記録している。
流石にこんな夏はあちらの方もエアコンが欲しいと思うのでしょうか。

私のGSも暑さに負けず元気です。
構造上空気の循環が良くないので人の方が先に参ってしまいそうですが、家族もさすがにエアコンレスに慣れてきたようで文句もでません。

本日E90型の3シリーズがオーバーヒートしておりました。
調べてみるとウォーターポンプとサーモスタットに不具合が出るそうでそれなりのトラブルが起こっているよう。
本日のような気温が直接の原因ではありませんが、補器類の多い水冷では小さな故障が大ダメージになる可能性があります。E90は丁寧にアイコンでオーバーヒートの兆候を教えてくれるようですが、これが出ると部品交換がほぼ必須で10万円はかかるとのこと。
その点GSでは冷やすのにファンとファンベルトぐらいしか無い訳ですが、油温警告灯が点灯する前にオーバーヒートの兆候は自分自身の五感を頼りにしなければなりません。
私のGSは(素直なのか?)アイドルが高めになってきて教えてくれるのですぐ分かります。

2015/07/05

左フロントブレーキの引きずり?


ホイールの干渉を特定するためリフトアップした状態でエンジンを掛けギアを入れると、左側のタイアの回転が鈍い。デフがあるので右側ばかり回転が上がっていきます。
抵抗はなんなのか。それこそデフなのか、ハブなのか。ドライブシャフトは左右入れ替えて点検済なので除外できると思います。
デフは70年代のカーグラフィックの長期テストでトラブルがでてましたが。

まあ基本的なところでブレーキの引きずりをみるため、ブレーキパッドを広げてみました。
対抗ピストンなのでプライヤーを使いテコの要領で押しやるだけ。
XMなんかだとキャリパー外してねじ込む必要があるので非常に面倒な作業になるわけですが、GSはボンネットを開けるだけでアクセスできます。右側だったらこれに空調ダクトを外す作業が加わります。

この状態ではむしろ右側の方が抵抗があってタイアの回転が鈍いので、若干のブレーキ引きずりがあるのでしょう。ただピストンはスムーズに押し戻せたのでそれほど悪性ではないはずですが、将来的にクラッチ交換などと一緒に作業してしまいたいポイントです。

2015/07/04

Ball joint nut


右側のアッパーアームのボールジョイント部。
ボルトとナットがホイールに当たって、若干削れているのがわかるでしょうか。

荷重がかかった状態のみ当たっているはずですがハブベアリングにガタがあるのか....?
それなら逆にアッパー側のクリアランスは開きそうなものですが。