シトロエンGS

↑2014年10月11日撮影(凱旋門よりルーブル美術館方面)

シトロエンGS
1970年代にシトロエン社がハイエンドモデルのDSと普及モデルの2CVの間を埋めるべく送り出した傑作のひとつ。
小型ボディにハイドロニューマティックサスペンション+空冷フラット4エンジンをインストールした独特な乗り味のクルマ。
しかし一般には故障の多さから敬遠され、少なくなりつつある不遇なクルマ。

技術者はどんな意図でこのクルマを設計したのか・・・?

エンジン、サスペンション、ボディからねじ一本に至るまで考えられていないものはないはず。
このブログは個人のユーザーである管理人の修理の記録とそれらの過程で見えてきた技術者の意図を考察するブログです。

2016/05/08

車検総括


画像は検査ラインに並んでいるやや緊張の時。
(ラインそのものは撮影禁止)

今回の費用は法定の56760円と予備検査3240円、マフラー関係の交換、修理で約33000円。
加えて油脂類で全部で95000円程度。

この2年間は、不注意でバッテリーをあげてしまった以外に、一度も動かなくなることは無かったし、機関部は一度も不調の兆候すら見せませんでした。
油圧関係も結局LHMの一滴も漏らすことはなかったのは逆に驚き。

気になるところが無い分けではなく、そろそろスフィアは全交換したいと思っているし、交換済で安心していたステアリングラックのインナージョイントに左右に不調がでています。

機関部もタペット調整やタイミングベルト交換も転ばぬ先の杖となるでしょう。
部品をとってあるエンジンマウントや左のハブベアリング。
時間があればこのあたりも手を付けておきたいところ。

2016/05/07

車検落ちた◯◯△ね


車検1回目落ちた。
悪いのは私です。

2年前はアイドルストップバルブの不良で排出ガスの基準が1回目不適合でしたが、今回はサイドスリップ。
前回同様にメジャーを使ってフロントタイヤの前後中心線でのトレッドを規定値の137.8から±0.5以下まで詰めていました。
しかし予備検査ではOUTに9.0㎜振れていた。
経験的に左右タイロッドをナットで(GSでは正確にはラックエンドボールジョイントだが)270°ずつ、計540°相当を長くしIN側に向けた。
1回目の検査では行き過ぎて、今度はINに5.6㎜振れてオーバーしていました。

昔は無かったと思うが、今では丁寧に不適合箇所を画像のような書類で示してくれる。
ちなみに適合個所の数値は教えてくれないのでメモっておいたが、排出ガスは未調整にも関わらず新基準でも通用する値がでていた。

さて、トータルトー14.6㎜分がタイロッドナット540°に相当することが分かったのでナット90°がトー2.43㎜動かすということ。左右タイロッドをナットで90°ずつ計180°回せば理論上IN0.7㎜となり基準内=適合となるはず。
結果としては2回目で合格。ただし例によって適合時は教えてもらえないので調整後数値は不明。

大きな勘違いをしていたが、8時位置ステアリングで事実上センターを持たないGSでは左右でそれぞれトー調整することは特に意味をなさない。かつて左に行きたがる癖を、トー調整で右に向けようと頑張ったがセンター位置が8時→7時→6時に移動していくだけで挙動には関係がない。(ステアリングラック中心部での遊びからずれると応答は左右で変わると思うが)
当然ながらキャスターアングルがついているのでステアリングは勝手に直進を見つける。
左右のタイロッドの長さを調整しようと結局はトータルトーをいじっているに過ぎないということがようやく分かってきました。

中間パイプ


溶接から上がってきた中間パイプ。
ブラケットの再取り付けと二箇所のホール埋めで2,000円。

この部分は触媒との勘合部分で、上下方向に微妙に角度がついています。
海外仕様は触媒もないはずなので、中間パイプはブラケットの取り付けとともにかなりの加工が必要なはず。
新品をポン付けできるサイレンサーと違って、こちらは大事に使っていかなければ。

2016/05/06

サイレンサーの腐食


問題のサイレンサー。
溶接で治るかなと腐食しているところにドライバーを当ててるとみるみる崩れていきます。
もともと見掛け上の穴は無かったが、画像で見えるように側面の穴はここまで広がった。

と、思ったらこんなのは序の口。
振ると太鼓の部分からガッサガッサ音がします。
排気管の口を底にすると、出てくる出てくる、圧倒的な量の鉄くずが。

ご臨終です。
内部が完全崩壊でした。おそらく何の意味も無していなかったことでしょう。
おそらくは新車から40年近くよく持ったものですが、これは新調せねばなりません。

2016/05/05

中間パイプ修理の準備

長尺の中間パイプから外れなかったリアサイレンサーは切断してはずした。
まずは中間パイプの修理。
全体的に表面のサビをワイヤーブラシで落とすと地金が見えるのでこちらはまだ大丈夫です。

ただ、以前マフラーガードのブラケットを修理した際にドライバーを当ててしまった凹みからわずかなホールができてしまっているので溶接にださなければなりません。

ブラケットのねじ穴もねじ切り仕直さなければならない状態だし、そのままではブラケットが邪魔で溶接できないはずなので一旦切断して外してしまった。
ちなみに輸入品である中間パイプを新調しようと思ったら、日本の車検を通すためにこのブラケットはそっくり移植しなければならないと思う。
シトロエン標準のM7でなくM6のボルトであることから当時も車体輸入後に日本国内で加工されたのではないかと想像します。

2016/05/04

マフラーをおろす

騙し騙し使用していたマフラー。
(画像ではいくつかの網状のマフラーガードを外してます。)
いよいよ腐食が激しく車検で引っかかる可能性が大のためおろします。

リアサイレンサー右のブラケットを外す際は干渉するフィラーパイプを先に外す必要があるのでガソリンを減らしておかなければならない。

そこまでは慣れていましたが、差込み式なっているリアサイレンサーと中間パイプの接合部が腐食で外れません。
結局触媒と中間パイプの接合部から外したが、最初からそっちからやった方がよっぽど楽だった。